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*深夜のモーテル探し    〜2004年9月29日〜

 

ハーツを出てハリファックス方面に向かった頃にはもう夜6時半だった。

クタクタに疲れたのでラジオを聴きながら黙々と進み、以前と同じようにトゥルーロを

経由してハリファックスに着いたのは夜9時頃だった。

空港に寄ってハーツのブースに車を停め、恐る恐る擦ったサイドミラーを見せてタイヤ

がパンクしてハンドルを取られたからだと言い訳、いや説明すると、係りのおにー

ちゃんは「うんうん、そうだろう」と納得してくれた。

まぁそのおにーちゃんはただの車の点検係なのでそう言われてもあんまり救われる

気がしなかったが、でも実際アタシたちは保険に入っているので損傷したタイヤ同様

追加請求はなく、今度は同じ車種のシルバーを借りた。

この旅行の最初の頃はウィンカーを出そうとする度にいつも間違えてワイパーを

動かしていたT氏も、今なら操作にだいぶ慣れたので大丈夫、だよね?

 

今夜泊まるのは「キャプテンスプレー・B&B」という宿で、印刷してきたホームページ

上の地図はブライアークリフのと同じで非常にわかり辛く、同じ場所を何度も何度も

グルグル周ってしまい、ようやく見つけた時にはもう夜10時だった。

電話で遅くなる旨は伝えてあったので安心して荷物と共に中に入ると、ハゲ頭の

おっさんが出てきた。

建物は今まで泊まってきたいい宿と比べると相当見劣りがするものの、値段も違う

ので気にはしなかった。

しかしホームページの洗練された雰囲気とは全然違うな・・・と思った。

2階の3部屋のうち案内されたのは「キャプテンスプレー・ルーム」という名の部屋で、

アタシは最初そのことに気付かなかった。

が、ドアに付いている名前を見て「あれっ?」と思った。

ホームページによると、3部屋はどれも同じ値段だが「ジョン・カボット・ルーム」という

部屋が日当たりが一番良いと書いてあった。

それならそこがいいでしょう、とその部屋を予約していたのだ。

そこで降りかけていたおっさんを呼び止め、部屋が違うと言った。

ところがおっさんは

「今夜は背の高い女性が居る、なので彼女にその部屋を使ってもらっている」

などとヌカした。

意味わからんぞコラぁーーーっ!

今日は朝から大変な目に遭ってクタクタなのに、今度はコレかいっ!!

「アンタの言ってる事は意味不明。だったらこのヒトだって背が高いでしょうが」

とT氏を指差して言ったが、おっさん改めオヤジは平気なツラをして

「彼女の方が背が高い。」

今はそういう問題じゃないだろうーーーっっ!!

アタシはあまりにも頭にきて、

「我々はあの部屋に泊まることをずっと楽しみにしていた。なのにとてもとてもとても

とてもとても残念だ」

と何度も言いながらオヤジを睨みつけた。

いや、本当は全然楽しみでも何でもなかったんだが、このオヤジは明らかに日本人

なら文句を言わないとナメているのだ。

そんな態度で平気で約束を破るオヤジにどうしても納得いかず、でも英語で上手く

表現出来ないのでとりあえずいかに失望しているかを繰り返し、アタシはT氏に

「こんなとこ泊まれない。行こう」

と促して下へ降りた。

オヤジは「変わった日本人だ」といった顔でアタシたちを眺めていた。

しかし、今回泊まったB&Bたちの中で唯一ここだけデポジットとしてクレジットカード

番号を事前に渡してしまっていた。

そこでオヤジに

「カードにチャージしないでよね、わかった!?」

と怒鳴り、オヤジがわかったと言うので二人で外へ出た。

いや、信用ならん。しっかりチェックしておかないと・・・。

 

こうして我々は宿なし二人連れとなってしまった。

しょうがないので車の中でビジターガイドを見ながら他の宿を探したが、もう夜11時

近いので普通のB&Bには行けない。

でも最初に泊まったバイ・ザ・ウェイなら夜遅くでも大丈夫そうだよね、ということで

電話を掛けてみたが満室と断られた。

こうなると普通のホテルかモーテルしかない。

しかしホテルはとても高いので諦め、仕方なくモーテルを探すことにした。

ちなみに日本人が「モーテル」と聞くといかがわしく聞こえるかもしれないが、こっち

ではモーテルは車旅行の途中に夜遅くでも泊まれる素泊まりの宿として当たり前

なのだ、念のため。

ガイドブックによると、ハリファックス郊外の「ベッドフォード」という地域にモーテルが

たくさんあるらしい。

そこでベッドフォードへ行って空室と掲示してあるモーテルを探したが、ない。

一軒ずつ周りながら走って行くとようやく5件目に空室のモーテルを見つけた。

車を停めて値段を訊いたら、ちょっと高めだったが非常にと言うほどでもなく、それに

もう夜12時を過ぎていたのでそこに決めた。

 

今日はあまりにもイロイロあり過ぎて、心の底から疲れてしまった。

特に運転もしているT氏には本当に気の毒で・・・と言ってもB&Bを出たのはアタシ

の提案なのだが、ともかくゆっくり休んでくださいな。

アタシもそうします・・・・・。

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*灯台と世界遺産の街    〜2004年9月30日〜

 

翌朝、モーテルを出てからハリファックス方面に少し走るとスーパーやファースト

フード店がイロイロ並んでいる辺りに来た。

てぃむてぃむもあったので美味しく朝ご飯を食べ、元気をもらって昨日の悲惨な気分

もすっかり良くなったので気を取り直して出発した。

今日はいよいよ観光最終日。T氏は明日帰ってしまう。楽しくしないとね。

こうしてハリファックスに戻ってきて、最後の1日で行く場所はペギーズ・コーブ灯台と

ルーネンバーグという街の予定だった。

ペギーズ・コーブはカナダでも非常に有名な灯台で、ハリファックスから少し行った所

にある。

ルーネンバーグもとても有名で、街ごと世界遺産だ。

観光をしてゆっくりご飯も食べ、夜に車を返し今夜はハリファックス空港で寝るのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 


まずは大きい道を標識に沿ってペギーズ・コーブへと向かった。

有名な観光地なのでどこにでも標識があってわかりやすく、地図も要らずに走ること

が出来た。

途中、だいぶ灯台に近付いたところで石が連なって青い水が光るとても綺麗な場所

があったので、車を停めてしばし眺めた。

あぁ、今日もいい天気で良かった。

空も水も青い

 

そこからほどなくして、ペギーズ・コーブ灯台が見えてきた。

すると観光バスやら一般車両やらが増えてきて、やがて灯台の下はぞろぞろと歩く

観光客の群れとなり、ビックリした。

今まで見てきたPEI(プリンスエドワード島)の灯台はどれも静かにひっそりと佇んで

いるって感じだったのに、今度は一転して随分と賑やかな観光地だ。

道の終わりに無料の駐車場があったので車を停め、二人で灯台へ歩いた。

この灯台の周囲は全て巨大な花崗岩の連なりで、白っぽい岩の向こうに赤や黄色の

カラフルな家が建っていてなかなか素晴らしい眺めだった。

灯台の中は郵便局になっていた。

    

PEIの灯台とはまた違った趣がある

 

天気がいいので気持ちが良く、眺めもいいのでしばらくのんびりし、土産物屋を少し

見てからまた先へ進んだ。

有名なマホーン・ベイも通りつつ、やがてルーネンバーグに着いた。

が、ルーネンバーグは街ごと世界遺産なんだからすごいに違いないとかなり期待して

いたのだが、実際に街の中を見てみるとなんだか普通の港町と変わらなくてガッカリ

した。

中より外から見る方がいいだろう、と少し走って対岸にあるゴルフ場入口まで行き

海を挟んで街を眺めた。

確かにこっちの方がいい。海沿いに赤いペンキの建物が並んで不思議な雰囲気を

醸し出している。

うーん・・・でもペギーズ・コーブの方が良かったなぁ。

    

悪くはないんだけどさ    これは可愛かった   これが世界遺産の街並み

 

ルーネンバーグに着いたのは3時頃だったので、てぃむてぃむで軽〜くお昼ご飯と

して食べておき、後はハリファックスに戻ってから最後のちょっといい晩餐にしようと

と相談し、最後に丘の上にあるルーネンバーグ・アカデミーという小学校を見てから

今度はかなり道に迷いつつハリファックスに戻った。

インディアンリバーの教会に似ていると思う

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*空港ホテル4回目

 

こうしてハリファックスに戻ってきたのは夜9時だった。今夜レンタカーを返す期限は

夜10時。

これではのんびり晩餐を楽しむ余裕などない。

「しょうがないね、じゃあファーストフードで済ませようか」

ということになり、最後の晩餐という言葉とはあまりにも掛け離れたマックに入った。

しかしここになんと「ダブル・ビックマック」というゴッテリとしたハンバーガーがあった

ので、T氏にそれをおごった。

こんなの日本じゃまず間違いなく食べられないよね。って言うか、今までカナダに居て

も見たことないぞ。

ただでさえデカいビックマックがダブルなのだ。そりゃもう食べ難くてT氏はかなり難儀

をしていた。

日本には決してないであろうダブルビックマック

 

それから満タンにして空港に戻り、レンタカーを返してやれやれ〜と溜息をついた。

こんなに運転させられ、タイヤはバーストするわ深夜に宿無し子になるわで、T氏に

とってはこれが楽しい休暇となったとはとても思えないが、とりあえず怪我がなくて

良かったよ、ホント。

空港に入ってからイロイロ案内してあげ、それから良さげな机とイスを探し、二人で

交代で寝た。

今まで何度か空港に泊まったがその度に荷物に細心の注意を払ってピリピリした

ものだが、今回はもう一人が見ていてくれるので安心して寝ることが出来た。

それにしてもT氏も空港で寝るのがフツーなヒトで良かった。

まぁ元バックパッカーと現ユースホステラーのコンビだとこうなるんだよねぇ・・・。

 

そして翌朝5時頃、T氏はまた日本へと戻っていった。

アタシもそろそろ帰国だから、また数ヵ月後に日本で逢いましょう。

こうしてアタシも朝のPEIシャトルでシャーロットタウンへと戻ったのだった。

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