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*お気に入りファースト・エア 〜2003年11月10日〜

 

こうしてなんとか出発ロビーまで辿りついたアタシは、出発まで3時間以上あったが

気にせずロビーで待っていた。

ウロウロしたり本を読んだりして時間を潰していると、初め少なかった乗客もだんだん

増えてきた。

イエローナイフ行きファースト・エア973便の出発ゲート前に集まってきた人たちは

ほとんどがカナディアンだったが、アタシは会社から来た案内のメールでもう一人

宛先に入っていたI子さんとかいう人を探していた。

その人もアタシと同じ飛行機だそうだから、この人ごみの中に居るはず。

しかし結局見つからないうちに搭乗時間となった。

 

小さなゲートを通り、蛇腹の道を抜けると、意外なことにそこは外の地面だった。

この飛行機に乗るには、蛇腹道から直接入るのではなくて地面からタラップを上がる

らしい。

カッコイ〜イ!!

別にこれは初めての経験ではないのだが、飛行機&空港小僧のアタシとしては

空港の地面に立って飛行機を間近に見ながらタラップを上がりたかったのだ。

すっかりオタク心を刺激され、上機嫌で歩き出した途端・・・・・・・全身が凍りついて

しまった。

何℃あるんだか知らないが、あまりに、あ〜ま〜り〜に寒くて、暑がりのアタシでも

真っ白になってしまい、旅の友ラッキーバンブーもかわいそうに凍ってしまった。

死ぬ前に根性でなんとか1枚

 

カッコ良さもへったくれもなく、ダルマのように縮こまりながら慌ててタラップを上がって

機内に入ると、そこは60人乗りの小さな部屋だった。

やっぱり選んだ窓際の席に着き、ふーやれやれとバンブーを見ると、せっかく育って

いた葉っぱが全てなくなっていた・・・。

謝るから不幸にしないで

 

少々ショックを受けつつも外を見ているうちに飛行機は真っ暗なエドモントンを離陸し、

イエローナイフへと向かった。

機内にはスッチーは一人しかいなくて、彼女は最初の説明から食事の運搬まで全て

一人でやっていて、手伝ってあげたくなった。

でもその食事は、こっちでは主流のラップサンド(でっかくて丸い皮で野菜やチーズを

くるんだもの)にフルーツにデザートで、これがとっっっても美味しかった!

ぜひ帰りの飛行機でもこれを食べたいな♪

この美味しい食事に昼間のカウンターの親切なおねーさんと、ファースト・エアって

イイじゃ〜ん!

と、アタシはこの航空会社がすっかり気に入った。

めちゃウマと思うのは舌が肥えてないから?

 

大好きな食事タイムですっかりご機嫌なアタシは、例のI子さんとかいう人はどこに

居るんだろう?と探してみた。。

すると、どうも隣に座っている日本人の女性がそれっぽいな、と気付いた。

すぐ横とは盲点だったが、とりあえず話しかけてみたらやはり本人だった。

アタシは、彼女も新人チャンで「一緒に頑張ろうねっ!」とエールを送り合う事を期待

していたのだが、彼女が去年の冬もこの会社で働いたことを知ってちょっとガッカリ

した。

なんでも去年の冬はギフトショップで働き、バンフで夏をすごして今度はガイドさんを

やるんで帰ってきたんだそうだ。

それなりに初々しく「頑張るぞ〜」なんて考えているのはアタシだけで、彼女は社内

のことを実に良く知っていて色々教えてくれてしまった。

お陰で「社長は怖いよ」とかそういう不要な情報を知ってしまった。

しかもサイアクなことに、アタシがオフィスで働くことを言うと彼女は

「それじゃあ英語できますね?だって英語が出来ないとオフィスに採用されないから」

と言った。

違う、違うんだっっ!!

こんなに英語がダメダメなアタシがなぜ採用されたかというと、それはアタシがずっと

コンピュータの仕事をしてきたからなのだ。

オフィスの予約処理の仕事でコンピュータを使うらしく、それで採用されただけなのだ。

でもそれを言うと今後バカにされそうなので、適当にヘラヘラ笑ってごまかした。

しかし心の中はどよ〜んと暗く沈んでしまった。

アタシ、大丈夫なんだろうか・・・・・・。

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*はじめましてイエローナイフ

 

飛行機はあっという間にイエローナイフ空港に到着した。

乗って食って降りる、まさにそんな感じ。

しかもこの便は定刻(21:35)より15分ほど早く着いたらしかった。

「らしかった」というのは、例のひとりスッチーがしゃべる機内放送を聴いたI子さんが

「15分早かったんですねー」と言ったからわかっただけで、アタシにはさっぱり聞き

取れていなかった。

アナタこそオフィスで働いたら・・・?

 

飛行機から降りてさっきと同じようにめちゃめちゃ寒い地面を歩き中へ入ると、空港

内は想像通りとてもこぢんまりとしていた。

少ししかない店は全て閉店していて、荷物を取るターンテーブルは1つのみ。

中央でシロクマがウェルカムしていた。

地方色の強い空港

 

自分の荷物を全て取り、I子さんと一緒に迎えを待っていると、やがて会社でガイド

をやっている男性が来てくれた。

彼は「今日は暖かいね〜、−2℃だから」と言った。

そ、そうですか・・・。

それから会社のバンに乗り、ダウンタウンへと走り出した。

途中の道は真っ暗でよく見えなかったが、なんだか大きな岩がゴツゴツしていて

とんでもない未開の地に見えた。

いったいどんなスゴイ田舎なんだろう・・・・。

やがて10分ほどすると、窓からダウンタウンのビルが見えてきた。

この街には意外と背の高いビルが結構あるらしい。

迎えに来た彼は、街の中を走りながら途中で

「これがオフィスだよ〜」

とアタシに教えてくれた。

それはとても小さい平屋のプレハブみたいな建物だった。

それからバンはI子さんが住む予定のアパートに着き、彼女と彼女の荷物を降ろし、

今度はアタシが住む予定のアパートへ向かった。

 

この街で信号があるのはこの通りだけ、というメインストリート「フランクリン・ストリート」

へ出て少し走り、途中左側のアパートで車は止まった。

それはタウンハウス集合地帯?という感じで、全部同じ造りの2階建てハウスが横

1列にずらっと並んでいた。

その中の真ん中へんの家が、アタシがこれから住むアパートらしかった。

荷物を持って彼についていき、カギを開けてもらって一緒に中へ入るとそこは結構

広いいいところだった。

キッチンとリビングが1階にあり、2階はバスルームと3つの個室があった。

もちろんここに一人で住むのではなく、会社の人たちとシェアになるのだった。

 

会社で用意してくれるスタッフの住まいは二通りあり、1つはこのような一種の寮

(個室orシェア)、もう1つは一般のカナディアン家庭の個室だった。

それぞれ値段が違うのだが、アタシは以前メールで訊かれた際

「できれば寮で、シェアではなく個室希望」

と答えていた。

それは、カナディアン家庭にはもう住んだ経験があるので寮にしたかったのと、何度

も書いたが相当な暑がりのため、窓を開けなければ寝られないのではという危惧から

だった。

やっぱシェアで窓を開けたら同室者が凍死するでしょ?

なのでてっきり個室だろうと思いながら2階へ上がると、「ここだよ〜」と案内された

のはベッドが二つ置いてあるシェアルームのほうだった。

れれっっ!?と思い

「いや、あの、個室の方だと思うんですけど・・・」

と言ったが、彼は

「聞いたのはここだったよ〜、明日担当のCさんに訊いてみたら〜?」

と言った。

アタシは他のスタッフより早目に呼ばれていたので、あと数日は同室者が来ないと

いうことだった。ならまあとりあえずいいや、と、この部屋に荷物を置き、彼にお礼を

言って見送った。

担当のCさんというのは面接した人だった。個室がいっぱいなのかもしれないけれど、

とにかく今度訊いてみよう。

 

今のところこの家にはアタシの他に若い男の子が一人いた。あと数日したらもっと

人が増えて賑やかになるんだろう。

時間は既に夜中0時近かった。外はマイナス何℃かだったが屋内は予想通りかなり

暖かくなっていた。いや、アタシにはかなり暑かった。

とりあえずバンクーバーから持ってきたシーツ類とお気に入りの布団を出しセットした。

以前「寮には寝具がないので自分で用意してください」と言われていたので持って

きたわけだが、持っていない人はこんな時間に買いにも行けず大変だな、と思い

ながら色々支度をし、窓を開けて寝た。

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*北緯62度北極圏に近い街  〜2003年11月11日〜

 

「明日会社で部屋について訊こう」と思っていたが、着いてすぐもらった資料に「12日

の13時にオフィスに来てください」と書いてあった。

なので着いた翌日(11日)は1日余裕があった。

そこでこの日は昼頃までゆっくり寝て、それから買い物をしに外へ出た。

 

天気は良かったが結構寒かった。

冬服と冬のクツは日本から送ってもらうよう頼んであったが、ギリギリに連絡したので

まだ届いていなかった。

なので今日の服装は薄いGパンに普通のトレーナー、その上は薄い上着でクツは

ただのスニーカー。さすがに寒い。

それに明日から会社に行くんじゃGパンはまずいよなぁ・・・。

と思い、荷物が届くまでの急場しのぎでちょっとだけ服を買うことにした。

雪のいなか道

 

昨日通ったフランクリンストリートを歩いて街の中心まで行った。

さすがメインストリート、かなり車が走っている。こんな超寒の街じゃ車は欠かせない

よなぁ。

雪も積もっていて、車が通るたびに雪煙が舞った。

歩いていくと映画館の看板が見えて驚いた。こんなところにも映画館があるんだ!

信号があるということはフランクリン

 

それから適当に行くとサブウェイがあって驚いた。こんなところにもサブウェイがある

んだ!(これは大げさ)

お腹がすいたのでじゃあサブウェイで昼食にすっかーと思い入ってみると、大勢の

人が居て日本人が珍しいのかみんなからジロジロ見られた。

とりあえず気にせずカウンターで注文をした。

サブウェイで英語で注文するというのは、アタシにとっては少し上級だ。

マックみたいに「No.5 プリーズ」とかは言えず、

「パンはこれで長さはそれ、このチーズも入れたいし、ピクルスとオリーブは入れずに

キャベツとタマネギをたっぷり、ソースはあれがいい」

とか言わなきゃいけないから。

でもバンクーバーでは問題なく注文出来ていたので、比較的自信を持ってカウンター

のおねーさんにパンの種類を言ったら

「はあ?」

と言われた。仕方なく指でさし、次にチーズを増やすと有料なのか訊いたら

「はあ?」

とまた言われた。

仕方なくチーズは諦め、次にピクルスとオリーブはいらないと言ったら、

「あーん?」

と呆れ顔で言われた。仕方なくそのまま入れ、キャベツとタマネギを増やしてもらおう

と思ったら、サンドは既に紙にくるまれレジへ行っていた。

ななななんだよあれー!!!

あまりに感じの悪い店員に、さらにスープをつけたら$7=約600円を超えてしまい、

アタシはガッカリしてしまった。

この街は観光でやっていて日本人なんて山ほど来るはずなのにあの態度。

しかも高い!!バンクーバーの2倍だ。

そしてバンクーバーでは通じた英語がここでは通じないことにショックを受けつつ、

食事をして早々に店を出た。

 

それから服を買うためにショッピングモールへ行った。

モールの何箇所かの入り口にはどこでも人が何人か立っていた。

何をするんでもなく、ボーッとしている。この寒いのになんなんだろう?

その人々の顔を見ると、白人とは違うことに気付いた。

肌が浅黒くて目も髪も黒く、一見アジア人のようだ。どうもこの地に住んでいる先住民

の人々らしい。

その後街を色々歩いてわかったが、この街には白人より先住民の人々の方が多い

ようだった。

英語、フランス語、先住民語

 

モールイマイチでいいモノがなく、なんとか少し服を買ってすぐに出た。

まあこんなもんなんだろうなあ・・・。

(後から聞いたが、このモールは北緯60度より北で一番大きいモールなんだそうだ。

まあ比較する場所が場所でしょう)

その後街の中をウロウロすると、ケンタッキーがあった。

その横にはパンダモールとかいうかわいい名前のモール(とても小さい)があり、

ショッパーズ・ドラッグ・マートというカナダによくあるドラッグマートがあってホッとした。

火曜日が安い

 

そしてその向かいに大きいスーパーもあって、もっとホッとした。

やっぱスーパーがないとねぇ。

中に入ってウロウロしていると、昨日同じ飛行機だったI子さんに会った。

ホント小さい街だな・・・。

スーパーの品揃えは結構良くて意外だった。これなら住むのに問題ないだろう。

でもやっぱり思った通り物価はかなり高かった。バンクーバーと比べるからいけない

のかもしれないが、バンクーバーの値段の1.5〜2倍くらいするものばかりだった。

それはガッカリだったが、1つ喜んだのは今までどうしても見つけられなかった日本

のインスタントソース焼きそばを発見したことだった。

焼きそば大好きなんだよね〜っ!!!

と、思わず一人で8個も買占めてしまった。

       

あって良かったエクストラ・フーズ       これで安心♪

 

フランクリンストリート沿いのモールの壁にその日の気温と時間を示す電光掲示板

が付いていて、「−20℃」と出ていた。

マ・・・マイナス20℃・・・・。

確かに寒い。かなり寒い。

でもアタシは手袋もマフラーもなく、普通のスニーカーの中は薄い靴下1枚きりだった。

それでも割と普通に歩いているアタシ。

やっぱりビョーキなのか、それとも単に脂肪が多いだけなのか。

・・・どっちもイヤだな。

そっちが壊れてるんじゃないの?

 

こんな感じでこの日は終わった。

メインストリートの中で賑やかなのは1Kmくらいでそれ以外は寂しく、少しはずれる

と荒涼とした自然が広がるこの街を、田舎好きのアタシならきっと好きになるだろう

と思うのだが、ちょっと自信がない。

上手く言えないんだけど、なんとなくピンとこないというかなんというか。

せめててぃむてぃむ(Tim Hortons)が近くにあればなぁ・・・。

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